神宮希林

樹木希林のお伊勢参りをドキュメンタリーで撮影した映画。

樹木希林の、人となりがよーく分かる映像。欲しいものは特になく、むしろ何も要らない。自分が必要なものだけを身の回りに集めて、成仏するまで使い倒す。

自分が感じたものしか信じず、余計なお世辞は言わず、媚びない、流されない生き方が映像の中にぎゅっと詰まっていた。

例え相手が神様であろうと、向き合う姿勢は変えず、自分を繕うことはせず、いつも自然体な姿から、自分自身への自信や強さをかんじさせられた。羨ましい生き方、ですらある。

内田裕也や、家族への愛情も強く感じさせられる。相手への好きな気持ちはいつまでもそのままに、強い信頼を感じさせられた。ああいう愛情の形もいいものだ。

この、高度情報化社会の功罪と、忘れられそうな人の心の大事な部分を再認識させられた。もっと自然体で、心地いい生き方をしよう、と見終わった後に、自分を見つめ直す。そんな映画だった。