ワーク•ルールズ!

話題になっていたグーグルの人事、福利厚生に関する思想と実践。人事もプルフェッショナルが、課題意識を持って仕事をするとこんなことになるのかと思い知らされた。この本の中でも紹介されていたが、人事は、他の部署で目立った成果を挙げられず真面目さが取り柄の人、が就く仕事という印象が少なからずある。

社員に優しいイメージのグーグル。確かに100%仕事に打ち込めるよう、万全の体制が整っている印象を受けた。その反面、パフォーマンスが伴わなかったり、やり方が合わなかったりした人には、お引き取り願う、など、ドライな一面も隠さない。羨ましい、と思いつつ、ここでやっていくのは大変そうだ、とも感じた。

本は興味深いトピックが多い。話題になった、屋外広告の難問で、採用された人は一人もいなかった、というのは驚きだ。まだ、ナッジという概念は初めて知り、とても面白いと感じた。もっと良く知りたい。

印象的だったのは、会社の仕組み作りに、大学の研究を活用していること。どうしたら環境が良くなるかの仮説を、研究や論文をベースに立てて、実際の活動で検証する。人事施策で、こういったプロセスを経ることがとても衝撃的だった。

さすがグーグル。と思わされる一冊。学べるところは真似したい。