銀の匙

最近映画化される漫画じゃなくて、昔の小説の方。

中勘助は、生活の足しにするためにこの小説を書いたらしい。今の時代に、生活のために小説を書く、なんてことをきっかけに創作に入るのは難しいだろうなぁ。。。

名作と言われ、印象的なシーンはたくさんあるだろうが、自分の印象に残ったのは、ダチョウ相撲で、人間用の弁当をダチョウが食べたがっている姿を見て、伯母さんが涙する所。このくだりだけで、伯母さんの人となりがよく分かり、心の綺麗な人だ、とはっきり分かった。


新聞の連載として書かれたこの小説。限られた字数の中で、随所に読ませ所がある。読み継がれてきた、という評価にはやはり理由があるものだ。