オー!ファーザー

沖縄の、従姉妹の結婚式に向かうために乗った飛行機に乗る前に購入。伊坂幸太郎は、昔好きで、貪るように読んだ。群像劇の、パズルがピタッと最後に嵌る感じが大好きです、最後までパズル解きをワクワクさせてくれる伊坂幸太郎作品はとても楽しく読ませてもらった。

今回は久々の伊坂作品。
バイバイブラックバード以来だ。ん? そんなに久々じゃなかった。。。

伊坂作品だから、ということで伏線に構えながら自分も読む。どこが伏線なのか、、、なんてことを見定め、予想を立てながら自分なりに推理していく。
だから、他の小説よりも、少し丁寧に読んでしまう。

まず、これが相手の策略にはまっている、ということだ。普段ならあまり意識しなくてもいいような部分も、重要な意味があるんじゃないか、と無駄に意識してしまう。その結果、格言じみた、金言のような、格好いいセリフが印象に残る。

この話の中に出てくる4人の父親は、とにかくそれぞれがかっこいい。少年マンガの様に、得意な分野があって、話の進行にあわせてその能力が発揮される。料理の得意な葵さんの作ってくれるトンカツを食べれない、というエピソード辺りから、主人公の父親に対する思いが変わっていく。

まぁ、話の都合が良過ぎる、なんてこともあるかもしれない。伏線かと思わせておいて、全く関係ない、なんてこともある。こういう類の本は、そういうことに目くじらを立てず、相手の土俵に乗って楽しんだ方が得だ。読み終わって、すっきりしたような、終わってしまった喪失感にかられるような、いい時間でした。