十角館殺人事件

日本にミステリブームを起こした、との触れ込みの小説。これまで読んだことがなかったので、どんなのんかと思って購入。

最近は、いわゆる推理小説ではなく、どちらかというとサスペンスを読んでいたんだな、と感じさせる、これぞ推理小説。読みながら、一体誰が犯人なんだろう。どうやって殺していっているのだろう。そしてなぜ・・・、と自分なりに推理しながら読み進めていく。

どことなく登場人物が“イタい”のは、少し時代を感じさせるが、楽しみながら最後まで読めた。誰が、どうやって、はなかなか難しいものの、なぜ？の答えはすぐ分かる。それもきっと作者の計算の内。あまりに分からなかったら、読み手は考えることを放棄してしまう。

誰もが被害者・加害者にもなりうる、という点。
確かにミステリって、こうだったなーと実感。

読み終わった瞬間に、最初に戻っていくつか確認したくなる、そんなお話でした。