コーヒーアンドシガレッツ

コーヒーとタバコを挟んだ基本的には2人の会話劇。10分弱のショートストーリーがオムニバスになって展開される。

人はなぜ、虚勢を張りながら生きていくのだろう。この映画の登場人物も、ダメな自分に気付きながら、誤魔化そうとタバコを吸い、コーヒーを飲む。

大人になると、子どもの時と違い、立場や関係を無視できない。お互いがお互いのバックグラウンドや、今後の関係、世間体を気にしながら話している。そのぎこちなさが映画の中にふんだんに詰め込まれ、舞台を見ているかのような、そのやり取りに見入ってしまう。

たばこは身体に悪い、とはっきり分かっているところが、皮肉となっていて、人としてダメなところがフォーカスされる。でも、実際はそんなもんだ。そういうところが個性になり、愛されていく。

コーヒーとタバコの飲み方で、人となりが見えてくる。そりゃそうだよなぁ。