エターナルサンシャイン

なんの予備知識もなく見たので、少し面食らってしまった。そういうお話なのね。早い段階で気付いて良かった。

アカデミー賞も受賞した、という本作。確かに、少し複雑で伏線もしっかり走らせる作りは、見ている人間も頭を使いながら楽しめるようになっている。いかにも審査員が好きそうだ。

また、現実世界と脳内世界を行ったり来たりするため、映像の作り方もミュージシャンのMVを見ているような、ギミックに溢れている。少し前の映画だが、全く技術の古さを感じさせない見事な作り込みだ。

とはいえ、この映画の見所は、顔芸俳優のジムキャリーが苦悩し、悶え、真剣になる、二枚目俳優としての芝居だと感じる。ジムキャリーなの?というくらいの格好良さだ。
さらに、登場人物は多くないものの、脇を固める俳優の芝居もいい。それぞれの役がきちんと個性を出して、しっかりと印象に残している。

頭カラッポにして何も考えずに見て気分爽快!という映画ではなく、場合によっては、一度結末を見てからまた見ても、面白い映画なのだろう。

誕生日に見よう、と、借りてきてくれた奥さんに感謝。